Le Poison  あまいゆうわく

 

 

 

あなたのグラスに 落とす...?

わたしのグラスに 落とす...?

 

・愛・という糖衣で包まれた・独占・という劇薬が

ゆうるり ゆうるり グラスの中で 溶けてゆく

その とろりとした苦甘い液体が 喉をすべりおちる時

 

あなたは どんな 表情(かお)をするのかしら...?

わたしは どんな 表情(かお)をするのかしら...?

 

 

あなたは わたしのもの

わたさない。 だれにも わたさない。

死神にだって 天使にだって

わたさない。 だれにも わたさない。

あなたは わたしだけのもの

 

 

 

− ことん・・・音をたてるようにあなたは 不意に寝入ってしまう

わたしの身体にその腕をまわしたまま。

わたしのなかにその温もりを残したまま。

− ふわり・・・音もなくあなたは ちがう世界へ入ってしまう

 

いつでも傍にいるといったのに

いつまでも一緒だといったのに

こんなにも突然にあなたはわたしを置いて行く

こんなにも簡単にあなたはわたしを裏切るのね

 

 

闘いで傷つき生死の狭間を彷徨ったあげく

やっと 回復してきたあなた

隣に眠る いとしい姿を ながめ そっと ゆびで愛撫する・・・

秀でた眉も 閉じた瞼の下の茶色の瞳も。

通った鼻筋も 男にしてはあまい唇も。

みんなみんな わたしのもの  わたしだけのもの

はなさない・・・・ はなしたくない・・・・

 

でも きっと

あなたは また 行ってしまうのね

どんなに縋っても

どんなに追っても

あなたは また すり抜けていってしまう

 

あの微笑みをのこして。

 

はなしたくない、どんな事をしても。

たとえば

このまま その首筋を切り裂いて・・・?

たとえば

このまま その胸板を撃ち抜いて・・・?

そうすれば

あなたは 永遠にわたしのこころの中で生き続けるかしら

 

はなさない、どんな事をしても。

もしも

目覚めたときに あなたの腕の中で

わたしが 二度と目覚めぬねむりにおちていたら

もしも

行こうとするときに あなたの目の前で

わたしが わたし自身にトリガ−を引いたとしたら

そうすれば

わたしは 永遠にあなたのこころの中で生き続けてゆけるかしら

 

 

だれにも 邪魔されない、させやしないわ

そうして

永遠の頚木となってあなたに纏わり付くの

そうして

解けない鎖となってあなたのすべてを絡め取るの

 

 

 

 

あなたのグラスに 落とす...?

わたしのグラスに 落とす...?

 

・愛・という糖衣で包まれた・独占・という劇薬が

ゆうるり ゆうるり グラスの中で 溶けてゆく

 

 

それは Le Poison ,  あまい ゆうわく。

 

                   *** FIN ***

 

                 後書き by ばちるど

                 アイシテルって言い換えればワタシダケノモノってことかも・・・?

                 大和撫子的フランソワ−ズをお好みの方、イメ−ジを壊してごめんなさい。

                 

                 Last update : 10,30,2002

 index